アイスクリームのポジショニング分析 第4回:4つのポジショングループについて

夏の暑い日に食べる冷たいアイスはやっぱり最高(もちろん冬に暖かい部屋で食べるアイスもたまりません)。スーパーやコンビニなどにはさまざまな製品が並んでいますが、それぞれの「違いをパッとひと目で比較する」ために、ポジショニングマップを使った分析を行いました。

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前回(第3回)の記事では、ポジショニングマップの一例と大まかなマップの見方(表示項目)について解説しました。今回(第4回)は、アイスクリーム7製品のポジショングループについて考察してみたいと思います。

アイスクリームのポジショニング分析:記事一覧
第1回:分析概要
第2回:ユーザーが重視している特長・効果
第3回:ポジショニングマップ例(1)と表示項目の説明
第4回:4つのポジショングループについて ☜今回
第5回:ポジショニングマップの例(2)と考察

目次

1. アイスクリームのポジショニングマップ例(1)とグループ分け

下図は、第3回で紹介したアイスクリームのポジショニングマップ例(1)に、各製品の位置付けをグループ分けしてオレンジの円点線で示したものです。各製品を示す円には、上から順にA〜G(黒字または白字)を割り当てています。

詳しくはレポート本誌(有料)をご参照ください。「ポジショニング分析レポート<アイスクリーム編>」 調査実施:2023年6月、全66ページ

2. アイスクリームのポジショングループについて

分析対象のアイスクリーム7製品を、製品を使用した際に感じられる“メリット・効果感”で分類すると、A〜D(オレンジ色の文字)の4つのグループに分けることができます。

グループA:「美味しい優位

縦軸上側の「美味しい」という評価が多いタイプです。「製品A(薄い赤色の円)」 「製品B(こげ茶色の円)」 「製品C(クリーム色の円)」 の3製品が該当します。

「美味しい」は食品では必ず上位に出てくる基本とも言える評価項目で、アイスクリームでも全ての製品で高く評価されています。Aグループの製品では特に「美味しい」の評価が優っている傾向にあります。

グループB:「使い勝手が良い

横軸右側の「使い勝手が良い」が高く評価されているグループです。「製品D(濃い赤色の円)」が該当します。

「使い勝手の良さ」には、“持ち運びのしやすさ”や“食べる量の調節しやすさ”などが多く挙げられていますが、 「製品D」では、 “食べすぎない・食べ切れる” などのコメントが多く、7製品の中で断トツで高評価でした。

グループC:「安くて食べ応えあり

縦軸下側の「価格の手頃感」と横軸左側の「食べ応えがある」の評価が高いタイプです。「製品F(水色の円)」と「製品G(群青色の円)」の2製品が該当します。

両製品とも、「価格の手頃感」の評価が高いため、下寄りに位置しています。また「製品G」は「食べ応えがある」という評価が7製品中最も高く、マップの横位置が最も左寄りになっています。

グループD:「バランス型

縦線と横線の交差点に近い位置にあるグループです。「美味しい」「使い勝手」 「価格の手頃感」 「食べ応え」 の4つの評価が均衡しています。「製品E(黄土色の円)」が該当します。

「製品E」は やや「使い勝手が良い」寄りですが、他の3項目のスコアはほぼ平均値に近いため、マップのほぼ中央近くに位置しています。

詳しくはレポート本誌(有料)をご参照ください。「ポジショニング分析レポート<アイスクリーム編>」 調査実施:2023年6月、全66ページ

まとめ

以上が、アイスクリームのポジショニングマップ例に見られる4つのポジショングループです。同じアイスクリームでも各々の得意分野が分かれていることが、視覚的にもつかめたのではないでしょうか?

ポジショニングマップに現れた位置付けを参考にすることで、販売時の宣伝方法や製品改良の方向性などが見つかるかもしれません。また消費者の目線に立てば、お買い物のヒントとしても使えそうです。

第4回は以上になります。次回の第5回は、もう一つ別の視点で作成したポジショニングマップを紹介したいと思います。


いかがでしたでしょうか。レポート本誌では、上記以外にもさまざまな視点で作成したポジショニングマップを紹介しています。また、各製品の特長まとめや調査結果のデータなども掲載していますので、より詳細を知りたい方は、ぜひレポートを購入いただき、ご活用ください。

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記事内容を引用する場合は、出典(“日本ポジショニング・マップ研究所調べ”やURLなど)を記載いただきますようお願い申し上げます。

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