入浴剤のポジショニング分析 第2回:ユーザーが重視している機能・効果

お風呂でのリラックスや疲労回復に欠かせない入浴剤。ドラッグストアなどにはさまざまな製品が並んでいますが、「何がどう違うのかをパッとひと目で比較できないだろうか?」という疑問から、ポジショニングマップを使った分析を行いました。

第2回は分析にあたって事前に実施したアンケート調査の結果ダイジェストです。ユーザーは一体、入浴剤のどのような機能や効果を評価しているのでしょうか?重視されている要素についてまとめました。

入浴剤のポジショニング分析:記事一覧
第1回:分析概要
第2回:ユーザーが重視している機能・効果 ☜今回
第3回:ポジショニングマップ例(1)と表示項目の説明
第4回:入浴剤のポジショングループについて
第5回:ポジショニングマップの例(2)と考察

出典:「ポジショニング分析レポート<入浴剤編>」2022年11月調べ

目次

1. 入浴剤の好意/魅力点ランキング

ユーザーは入浴剤のどのような点を評価しているのでしょうか?

以下は分析対象となっている入浴剤について、「気に入っている点」「良いと思っている点」などをコメントしてもらったものです。回答内容は独自の仕分けルールに基づいて分類・整理し、ランキング形式にまとめました。(アンケート調査の前提条件等については「第1回:分析概要」をご覧ください)。

第1位:「フレーバー」

最も多く挙がったのは「フレーバー」です。

「フレーバー」には「香り」のほか「温泉」も含まれます。(温泉の種類によって香りや風合いが異なるとため)

シンプルに「香りが良い」というコメントのほか、「ゆず/柑橘の香りが好き」「温泉っぽい」など、フレーバー内容の好みに言及するものも多く見られました。回答者の8割近くが支持する圧倒的多数の項目です。

第2位:「温まる」

第2位には「温まる」が入りました。「体が温まる」などのほか、「湯冷めしにくい」などの湯上り後の保温効果を指しているコメントもあります。

第3位:「組み合わせ・種類

第3位は「組み合わせ・種類」です。「いろいろな香りが入っている」「4種類の香りがある」「各地の温泉を楽しめる」など、一つの製品パッケージに入っている入浴剤のバリエーションや組み合わせなどが評価されています。

第4〜5位:「湯色」「成分」

第4位は「湯色」は、「色が良い/きれい」「にごり湯が好き」などのコメントが多く見られました。第5位の「成分」は「炭酸」「マグネシウム」が多く挙げられています。

詳しくはレポート本誌(有料)をご参照ください。ポジショニング分析レポート<入浴剤編> | 調査実施:2022年11月、全65ページ

2. 入浴剤で評価されている機能・効果の傾向

入浴剤の評価は「フレーバー」に集中していました。上記のグラフでは、回答者全体の8割近くがフレーバーについて何かしらの評価をしており、その割合は2位以下と大きく乖離しています。

一方、全体として「製品スペック」に関する要素が「効果」に関する要素よりも多く評価される傾向も見られます。上記のTOP5項目のうち、第2位の「温まる」以外は全て「製品スペック」に関する要素となっています。

 第1・3・4・5位:「フレーバー」「組み合わせ・種類」「湯色」「成分」・・・「製品スペック」に関する要素
 第2位:「温まる」・・・製品を使用した際に感じられる「効果」 に関する要素

なお「製品スペック」とは、“製品そのものの物理的な特長”などを指しています。

以上をまとめると、入浴剤では主に「製品スペック」に関する要素が評価され、その中でも特に「フレーバー」が重視されているようです。

詳しくはレポート本誌(有料)をご参照ください。ポジショニング分析レポート<入浴剤編> | 調査実施:2022年11月、全65ページ

まとめ

以上が、ユーザーが評価している入浴剤の機能・効果です。

入浴剤の「体を温める」という効果はもちろん大事ですが、実際に製品を使ったり選んだりする際には「フレーバー(香りや温泉の種類)」が決め手になっている、ということがうかがえる結果でした。

また、「効果」よりも「製品スペック」の方が評価されやすい背景としては、入浴剤に求められる効果にそれほど切迫性がない、ということが考えられるかもしれません。つまり「どうしても体が温まらないと困る!」ほどではないので、香りやお湯の色などの効果以外の点に目が行きやすい、といったところでしょうか。

ちなみに別レポートの「食器用洗剤」では、入浴剤とは逆で、「効果」の方が「製品スペック」よりも重視される傾向が見られました。このように他カテゴリーと比較することで、さらに深掘りした推察ができそうです。

「第2回:入浴剤で重視されている機能・効果」は以上となります。次回の第3回では、これらのユーザー調査結果を活用して作成したポジショニングマップの例を紹介したいと思います。


いかがでしたでしょうか。レポート本誌では、上記以外にもさまざまな視点で作成したポジショニングマップを紹介しています。また、各製品の特長まとめや調査結果のデータなども掲載していますので、より詳細を知りたい方は、ぜひレポートを購入いただき、ご活用ください。

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記事内容を引用する場合は、出典(“日本ポジショニング・マップ研究所調べ”やURLなど)を記載いただきますようお願い申し上げます。

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