健康や腸活のため、ダイエットのためなど、ヨーグルトを毎日食べているという人も多いのではないでしょうか。スーパーやコンビニなどにはさまざまな商品が並んでいますが、
「何がどう違うのかをパッとひと目で比較できないだろうか?」
そのような疑問から、ポジショニングマップを使った分析を行いました。なお、分析にあたってはアンケート調査を実施し、ユーザー視点かつ定量的に行うようにしています。
これから数回に分かれますが、主なヨーグルトの特長比較とポジショニングマップの例を、調査データを交えながら解説していきたいと思います。
※ 出典:「ポジショニング分析レポート<ヨーグルト編>」2020年11月
第1回は「分析概要について」です。本論に入る前に分析の前提事項をまとめたものになりますが、ざっくり目を通しておくと、第2回以降が理解しやすくなると思います。ぜひご覧ください。
1. 対象商品
分析対象はスーパーやコンビニ等の店頭でよく見かけるヨーグルト商品6種類です。POSデータと自社アンケート調査により、ユーザー数の多い商品を選びました。なお、比較しやすいようにヨーグルトの種類を「プレーンヨーグルト」に限定し、果汁や果肉が入ったタイプ(「ソフトヨーグルト」)や「ドリンクヨーグルト」は対象から除いています。
商品名(50音順)
- 小岩井 生乳100%ヨーグルト 400g
- ナチュレ 恵 megumi 400g
- ビヒダスBB536 プレーンヨーグルト 400g
- 明治ブルガリアヨーグルト LB81 プレーン 400g
- 明治プロビオヨーグルトR-1 112g
- 牧場の朝 ヨーグルト 生乳仕立て 70g×3
なお、上記の商品名は以降、次の略称で記載いたします。
「小岩井」「ナチュレ恵」「ビヒダス」「ブルガリア」「プロビオR1」「牧場の朝」
※商品名および数量は調査時点(2020年11月)のものです。
※参考資料:明治ヨーグルトライブラリー「ヨーグルトの基礎知識」、ウレコン「ヨーグルト」市場シェアのランキング
2. ポジショニング分析のフロー
ポジショニング分析を行うにあたっては、事前にユーザーアンケート調査を行って情報を収集しました。調査は主に自由記述ベースで行い、集めた回答テキストを独自の仕分けルールで分類・集計してデータベース化し、これに基づいてポジショニングマップの軸や商品の配置を決めていきます。
ポジショニングマップ案は複数種類(100種類近くになることもあります)作成します。これらを目視で比較・確認しながら、「見やすさ」「わかりやすさ」を基準に絞り込み、レポートにまとめています。
3. アンケート調査概要
調査対象は「過去1年に対象商品を購入したことのある人」です。主に商品の魅力や使用状況について尋ねています。
[調査対象] スクリーニング調査: 20〜70代男女 2,000名、首都圏(1都6県)居住
本調査:ヨーグルト6商品の購入経験者 合計249名
[調査方法] インターネット調査
[調査時期] 2020年 11月
[調査項目] 購入したヨーグルト商品についての好意・魅力点、使用状況など
4. 注意点
分析内容については、下記の注意点をご参照ください。
- 掲載しているポジショニングマップはあくまでも例であり、“正解”や“決定事項”を示すものではありません。
- 作業の効率上、アンケート調査では必要最小限のデータのみ収集するようにしています。そのため、調査結果は統計的優位差を示すものではなく、傾向を知るための参考値であることをご了承ください。
- ポジショニングマップには、“現状”を表すマップ(「パーセプションマップ」とも呼ばれます)と、“将来”の戦略方向性を示すマップの2種類ありますが、当レポートでは前者の“現状”を表すものを掲載しています。将来の戦略方向性については、”現状”のマップを参考にしながら、ぜひ各々で議論なさってください。
以上が「第1回:分析概要」です。次回の第2回では、アンケート調査結果のダイジェストとして、「ユーザーが重視している特長や効果」についてまとめたいと思います。
ポジショニング分析についてさらに詳しく知りたい場合は、「ポジショニング分析レポート」(有料)をご利用ください。レポートには全10種類以上のポジショニングマップ例が掲載されており、詳細な数値やアンケート調査の回答内容も入手可能です。販売ページは以下のリンクからご覧いただけます。