「美味しい」?それとも「価格」?市販アイスのベネフィット構造を探る

アイスを選ぶとき、何が決め手になってる?人気の市販アイス7製品が選ばれている理由を調べてみると、ユーザーが重視するベネフィットによって、市場が大きく2つに分かれていることがわかりました。

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「美味しい優位」:69.9%
「価格の手頃さ優位」:30.1%

やはり、「美味しい」ことが圧倒的に大事なようですね。
それでは、くわしく見ていきましょう!

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目次

1. 分析の概要

「ポジショニング分析レポート<アイスクリーム編>」では、人気の市販アイス7製品を対象にユーザー調査を実施。ユーザーコメントから製品ごとの特長を抽出し、ポジショニングマップを作成して比較分析を行っています。

分析対象は、以下の7製品です:

  • エッセルスーパーカップ 超バニラ
  • ジャイアントコーン
  • ハーゲンダッツミニカップ バニラ
  • PARM チョコレート
  • ピノ
  • MOW バニラ
  • 森永製菓 チョコモナカジャンボ

 各製品の名称は、以降、略称にて記載いたします。(例.「スーパーカップ」「チョコモナカ」など)

その他の分析概要について、くわしくは第1回の記事をご覧ください

2. 人気アイスのベネフィット TOP5

人気の市販アイスは一体どのようなベネフィットが評価されているのでしょうか?
ユーザー700名のコメントを分析してTOP5を抽出しました。

ベネフィットとは、製品の使⽤によって得られる価値や印象などのこと。

ポジショニング分析レポート<アイスクリーム編>より抜粋

ダントツで多かったのは「美味しい」です。当然といえば当然ですが、実に半数を超える55.7%のユーザーが「美味しい」と回答していました。次に多かったのは「価格の手頃感」。「安い」「お得」「リーズナブル」「コスパがいい」といったコメントが多く見られました。

シンプルな結果ですが、「美味しい」「価格の手頃さ」が、市販アイスで重視されるTOP2ベネフィットと言えそうです。

ただ、これは7製品の回答を合計した全体の話で、個別の製品別に見ると違った傾向が見られます。
「美味しい」や「価格の手頃感」が高く評価されている製品もあれば、その他の項目の評価が高い製品もありました。

くわしいデータについては、ぜひレポートでご確認ください!

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3. ポジショニングマップで見る「美味しい」と「価格」の位置付け

市販アイスのTOP2ベネフィットは「美味しい」と「価格の手頃さ」。 ただし、どちらがより評価されているかは製品によって異なります。 「美味しい」が圧倒的に高い製品もあれば、逆に「価格の手頃さ」が際立つ製品もあります。

これをマップで表すと・・・

市販アイスクリーム7製品の二大ベネフィット比較

「ポジショニング分析レポート<アイスクリーム編>」より当記事用に編集

縦軸には「美味しい」(上)と「価格の手頃感」(下)を配置。
上に行くほど“美味しさ評価ー高”、下に行くほど“価格評価ー高”の傾向が強くなります。

その結果、以下のような分類ができました。

  • 「美味しい優位」グループ(5製品)
    • ジャイアントコーン:「美味しい」の評価が、7製品中No.1。チョコやコーンの素材感や食感なども美味しいと評価されています。(A)
    • 他の4製品も、「美味しい」と評価される理由にそれぞれの傾向が見られました。
  • 「価格の手頃さ優位」グループ(2製品)
    • スーパーカップ:「価格が手頃」の評価が7製品中No.1。「安い」「価格が手頃」などのコメントが多数見られました。(G)
    • もう1製品は、「コスパ」の良さを評価するコメントが目立ちました。

また、これらをユーザー比率で見ると、

  • 「美味しい優位」グループ:69.9%
  • 「価格の手頃さ優位」グループ:30.1%。

「美味しい優位」が市場のメインポジションであることがわかります。

くわしくは、ぜひレポートをご覧ください!

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4. 分析結果の活用ヒント

「美味しい」vs「価格の手頃さ」の位置付けから、どのようなヒントやアイデアが見えてくるでしょうか?

例えば、製品開発なら・・・

シンプルなアイスでコスパ勝負の製品を開発
市場のメインポジションである「美味しい」で差別化を図るのは厳しそう。ここは敢えてメインとは逆方向で、価格の手頃感を出すことに注力してみる、というのも一手。

例えば、店頭展開のアイデアなら・・・

ベネフィットで分けた店頭展開
売り場を2つに分けて、「コスパ重視?」vs「美味しさ重視?」というポスターの下で製品を陳列するなどはいかががでしょう?

日常のお買い物にも活用できます

迷った時のお買い物ガイドに
「今月は無駄遣いしてしまったから、お財布にやさしい「G」のアイスにしておこう」「今月頑張ったご褒美に、今日はとびきり美味しい「A」のアイスを買って行こう」など、店頭で迷う時間を減らし、買い物時間を短縮できます。

上記の他にも、キャッチコピーの訴求点を考える際に参考にするなど、さまざまな場面で活用いただけます!

まとめ

今回は、市販アイスクリーム7製品のポジショニング分析から、「美味しい」vs「価格の手頃さ」という、2つの傾向をご紹介しました。

「美味しい」と「価格の手頃さ」は、どちらもシンプルで定番の視点ですが、並べて比較してみることで、改めて見えてくるヒントがあるのではないでしょうか?

本レポートでは、全10種類のポジショニングマップに加え、製品別の詳細分析など、さらに深掘りした内容をご覧いただけます。
製品開発や販促施策の検討などに、ぜひご活用ください!

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記事内容を引用する場合は、出典(“日本ポジショニング・マップ研究所調べ”やURLなど)を記載いただきますようお願い申し上げます。

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